面積：

65.35㎡

1984年、安藤忠雄建築研究所によって建てられた旧南林邸（現M House）。

施主夫婦とその長男・次男夫婦の3世帯のために設計された、3層それぞれに住居機能を共同住宅のように割り振るかわりに、手応えのある屋外空間を共有のものとした贅沢な住まいです。

外周に2層分にもわたる壁をたて、自閉的な囲いの中にできた内部空間は、敷地条件は違えど代表作の狭小住宅を彷彿とさせるような構成。コンクリートの壁が生み出す贅沢な中庭は味わったことのない空間体験をさせてくれます。

門から入り階段を登って中庭に、そして奥の階段を再び降りたところにある地階の玄関の他に、道路側と北西側に勝手口が配置されていて、回遊できるつくり。各部屋の用途によって動線を自由に使い分けることができます。

地階とはいえ、壁で囲んだ中庭から各部屋に光を取り込んでいるので暗すぎる印象はありません。むしろ特徴であるコンクリートと光・影の表現を素直に感じ取れるかと。

日本を代表する建築家が設計した公共建築を訪れることはできますが、個人のために設計した住居で生活できる機会なんてそうそうないはず。人生の１ページとして、いかがでしょうか。

＊現在、本物件の1階部分に泊まることができる、シェア別荘プロジェクトの会員を募集中です

＊設計：安藤忠雄建築研究所

＊専用中庭（43.56平米）